リハビリとしての入浴介助②(座位と立位)

あつしぇーい

2024年08月12日 18:54

洗足の後、車椅子からシャワーチェアーに移乗する。
シャワーチェアーで座位を保つには「骨盤が立つ」必要がある。
ここが訓練としての入浴介助が必要な理由である。

シャワーチェアーに移した後、再び足湯しながら体を洗う。
①シャワーの湯の温度を本人に確認してから先ず髪を洗う。
髪をシャワーで流すときに顔も洗う。
顔はできるだけ自分で洗ってもらう。

②次にハンドタオルに石鹸をつけ、
背中と首と脇と胸と腕をやさしく擦りシャワーで洗い流す。
前(お腹と陰部)の部分は本人にタオルを渡し洗ってもらう。
前を洗う動作で自立(認知)度が確認できる。
片手でも、しっかり洗うことができる方もいれば、
両手が使えても、ほとんど洗えない(洗わない)方もいる

③次に立位をとってもらい、お尻をタオルで擦り洗い流す。
立位をとる際に、手すりをつかみ1本足で立つ方もいれば、
手すりに上腕を乗せ手すりに体をもたれて立つ方もいる。
立ち上がりの動作の時に本人の身体状況が分かる。

手すりをつかんでも、尻が上がらない方は前から抱き抱え、
他の介護者に洗ってもらう。
足底が床についていれば、持ち上げなくて済む。
利用者が10秒でも自分でお尻を持ち上げてくれると、
介助者は一人でお尻を洗うことができる。
(排泄時に陰洗したりお尻を拭く時も同じである)

座位保持ができない方は、
ストレッチャーを利用して2人で入浴介助で行う。

可能な限りシャワーチェアーで入れるようにしている。
それが、残存機能を維持するリハビリにもなるし、
入浴介助の効率もいいからである。

入浴(足湯と洗足を含む)こそが、
一番のリハビリだと、私は常々思っている。

お風呂に入る目的の一つは、体が温まることだ。
「頭寒足熱」(頭は冷やし足は温かい状態)が、
体調のバロメーターだ。

お風呂に入った後、体が温まっていることが大事だ。
だから、デイサービス小枝では足湯を推奨している。
(夏場でもクーラーで冷えている方が多いからだ)


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